SSDのよくある故障の症状は?確認方法や対処法まとめ
データの読み書きが速くデータの保存先としても活用できるSSD(ソリッドステートドライブ)。同じような使い方ができるHDD(ハードディスク)と比べて価格は高めではありますが、ストレスなく快適に使用できる機器なので、最近では搭載済みのパソコンも販売されています。
しかし、容量次第では高額な機器なので、まだ導入していないという方も少なくありません。そのため、データトラブルやパソコンの不具合など、故障の疑いがある場合の確認方法や対処法を知らない方は多いようです。
そこで、今回はSSDが故障したときのよくある症状や、健康状態の確認方法、急なトラブルが起きたときの対処法などをご紹介していきます。この記事を読んでいる方はおそらく現時点でSSDの故障に困っていると思いますので、ぜひ参考にしてトラブルの改善に役立ててみてください。
SSDが故障したときのよくある4つの症状
どんな機器でも故障したときや故障の疑いがある場合は、普段とは異なる症状が必ず現れるはずです。しかし、その症状が故障を表しているのか、それとも一時的な不具合なのかを判断するのは、パソコンに詳しい方でなければ難しいもの。
そこで、ここではSSDが故障したときのよくある4つの症状をまとめてみました。ご自分のパソコンに起きている症状と照らし合わせてみて、当てはまるものがあれば故障している可能性が高いでしょう。
PCが認識しない
よくある故障時の症状の中でも特に多いと言われているのが、パソコンがSSDを認識しないというものです。機器の内部にはパソコンに認識させるコントローラーという機能があるのですが、そこが破損していると全く認識されなくなると言われています。
また、OSをSSDにインストールしている場合、機器が認識されなければパソコンを起動することもできなくなります。そのため、パソコンが起動できないという場合も、原因はSSDにあるかもしれません。
PCがフリーズして操作できない
故障時の症状として、パソコンを起動して数分後にフリーズしてしまうというものもあります。マウスやキーボードなどが使用できず、一切の操作ができなくなってしまいます。また、この症状は故障を知らせる前兆として現れる症状ともいわれているため、「フリーズすることが多いな」と感じた場合は注意が必要です。
完全に故障してしまうとパソコンが起動しなくなる可能性もあるので、仕事で使用するパソコンや大切なデータを管理している場合は、普段からバックアップを取っておきましょう。
PCを起動させるとエラーメッセージが表示される
パソコンを起動させたとき、エラーメッセージが表示されてはいませんか?エラーの内容にもよりますが、「Boot Device Not Found」と表示されている場合は故障していると考えて良いでしょう。
このエラーはSSDを認識できない状態を示すものなので、OSをインストールしている場合はパソコンを起動することができなくなります。もし起動しない場合は、SSDに接続されているコネクタの抜き差しを行うことで起動すると言われています。
しかし、この方法はケースの取り外しを行うため、パソコンスキルがなければ難しい方法ですし、場合によっては別のトラブルを招く危険性があるので注意が必要です。
実際の容量よりも少ない容量が表示される
データ容量を確認したとき、本来の容量よりも少ない容量が表示されてはいませんか?SSDが故障したときの症状として、本来の容量に比べて極端に少ない容量が表示されることがあるようです。
この場合はSSDの正しい状態が認識されていないので、故障していると考えられます。故障している状態でパソコンの使用を続けていると状態を悪化させてしまい、最悪の場合は起動さえしなくなる可能性もあるので注意しましょう。
PCの使用中に突然電源が切れてしまう
パソコンの使用中に突然電源が切れてしまう場合、それはSSDが故障する寸前の状態を表している可能性があります。急なシャットダウンは機器が破損する前兆と言われているため、いつ壊れてもおかしくない状態です。
もしもこのような症状が頻発する場合は、大切なデータを守るためにも必ずバックアップを取っておくようにしておきましょう。
SSDの健康状態を確認する方法
上記ではSSDが故障したときの症状についてご紹介してきましたが、場合によっては一時的な不具合が起きていただけで、特に問題がなかったということもあるでしょう。ですが、パソコン関連に詳しくなければ、ちょっとした不具合も故障したと考えてしまうものです。
そんなSSDの健康状態は、パソコンに搭載されている基本機能を使うことで確認することができます。Windowsパソコンを使った確認方法は以下の通りとなっています。
- マイコンピューターを開く
- 接続(搭載)している機器を右クリックして「プロパティ」を選択
- ローカルディスクのプロパティから「ツール」を選択
- エラーチェック項目の「チェック」を選択
チェック後にスキャン不要のメッセージが表示されれば問題ありません。しかし、ドライブの修復を促すメッセージが表示された場合は何らかのトラブルが起きている状態なので、故障している可能性が考えられるでしょう。
Macパソコンの場合は健康状態の診断を行う専用ツールのインストールが必要になるようです。専用ツールではインストールするだけで自動的にSSDの健康状態を診断してくれますし、正常や異常などのわかりやすい言葉で状態を知らせる仕様になっているようです。
ちなみに、「CrystalDiskInfo」は日本語表記なので状態を確認しやすく、手軽に使用できる診断ツールとしておすすめされています。もしツールを使った状態確認をされる方は、一度使用してみてはいかがでしょうか?
故障時に自分でできる対処法
パソコン関連の機器が故障すると「専門的な知識がないから対処できない」と思う方は多いと思います。確かに、場合によってはプロの専門業者でなければトラブルに対処できないこともありますが、自分でできる簡単な対処法もあります。
ここでは、誰でも簡単にできる故障時に試すべき対処法をまとめてみました。故障だと思っていたことが実は凡ミスだったというケースも多いので、トラブルでお困りの際は一度ご紹介する対処法を試してみてください。
電源や配線状況を確認する
SSDが故障したと思ったときは、まず機器の電源が入っているか、パソコンにしっかりと接続されているのかを確認してみてください。というのも、そもそも機器が故障しているのではなく、原因を探ると機器を使用できない状態になっているケースが多いからです。
当たり前のことを言っていますが、このような凡ミスによる勘違いがよくあるので、まずは電源の確認と配線状況を見直してみましょう。それでも機器が使用できない場合は、以下でご紹介する対処法を試してみましょう。
別のPCに接続して認識されるかを確認
機器が使用できない原因はSSDだけでなく、パソコンが故障しているという場合も考えられます。そのため、使用しているパソコンから機器を取り外して、別のパソコンに接続、または設置して使用できるのかを確認してみてください。
記憶媒体に問題がなければ、正常に稼働するパソコンに接続すると認識されます。しかし、故障していれば認識されない、またはフリーズするなどの不具合が発生するので故障の有無を判断できるでしょう。
データ復元をして必要なデータを取り出す
記憶媒体には仕事で使用する重要なデータや、思い出の写真や動画など、消えては困るデータを保存しているはずです。しかし、機器が故障するとそれらのデータを全て失う危険性があるので、修理や交換を行う前にデータ復元を行っておくことをおすすめします。
この対処法を実行する場合ですが、故障しているSSDに負担をかけてしまうことになるので、事前にデータのバックアップをしておく必要があります。もしバックアップを取っていない場合はデータ消失のリスクを伴うので、専門業者にデータ復元を依頼すると良いでしょう。
自分で対処できなければ専門業者に相談する
「対処法を試しても改善できなかった」「バックアップを取っていないからデータ復元ができない」このような場合は、パソコン関連の知識を持ったプロの専門業者に相談しましょう。機器の修理はもちろん、原因の解明から適切な対処、安全に取り出すデータ復元の依頼が可能なので、自分で対処できない方や不安な方は、専門業者に依頼することをおすすめします。
急な故障に備えてバックアップを取っておこう!
SSDをはじめさまざまな機器は長期的に使用することで劣化していくので、いずれは故障してしまうものです。しかし、故障のタイミングは前兆があれば事前に対処することができますが、突然故障して何もできないというケースも少なくありません。
そのため、急な故障やトラブルに備えるためにも、普段からバックアップを取っておくことが大切です。バックアップがあれば故障しても大切なデータを守ることができるので、新しいデータを保存する場合は、定期的にバックアップを取る習慣をつけておきましょう。