HDDやSSDのデータ復旧の際、中のデータを見られる可能性は?
皆さんが使用しているパソコンの中には、必ずHDDまたはSSDのいずれかの記憶装置が内蔵されています。OSをはじめさまざまなデータの保存先なので、パソコンには欠かせない必須パーツです。
また、HDDやSSDはパソコン内蔵型だけでなく、外付けタイプの機器も販売されています。パソコンだけでは保存しきれないデータの保存先として便利なアイテムなので、利用されている方は多いでしょう。
そんな記憶装置ですが、データトラブルが発生して専門業者にデータ復旧を依頼する場合、「保存データは見られるのか?」という不安を感じている方は多いでしょう。そこで、この記事ではデータ復旧を行う際の疑問やリスクなどについてご紹介していきます。
データ復旧を依頼すると中身を見られる?情報漏洩の心配は?
高い復旧率を期待される方はデータ復旧会社を利用される方が多いと思います。しかし、依頼する際にはパソコン、または外付けの記憶装置をデータ復旧会社に預けなければならないので、保存されているデータによっては「中身を見られるのでは?」という不安を感じている方は少なくないでしょう。
また、データを見られることで情報漏洩の危険性が気になる方も多いはずです。そこで、ここではデータ復旧の依頼時に中のデータを見られる可能性と情報漏洩の危険性についてまとめてみました。
データ復旧会社に依頼するとデータを見られる
データ復旧会社に依頼した場合、結論から言うと保存データを見られてしまいます。「なぜデータを見る必要があるの?」と疑問に感じる方は多いと思いますが、これにはきちんとした理由があります。
データ復旧が必要なHDDやSSDは、トラブルが起きている状態ではデータを見ることができません。しかし、データ復旧に成功するとこれまで開けなかったファイルや見ることができなかったデータを閲覧できるようになります。
つまり、データ復旧会社が記憶装置に保存されているデータを見る理由は、データ復旧の成功を確認することが目的となっています。そのため、成功が確認できればそれ以上中身を見る必要がないので、隅から隅までデータを見られる心配はありません。
さらに、信頼できるデータ復旧会社であれば徹底したセキュリティ管理を行っているので、担当者以外が依頼者のデータを見ることはありません。また、外部に流出することもないので、重要なデータの復旧依頼でも安心してお任せすることができます。
依頼先を間違えると情報漏洩の危険性がある
データ復旧会社には悲しいことに悪徳業者が存在しているので、全ての会社が信頼できるという訳ではありません。相場以上のデータ復旧費用を請求してくる、見積もりを出していても追加料金を請求してくるなど、悪徳業者にはこのような特徴があります。
しかし、悪徳業者であってもデータ復旧の知識や技術は持ち合わせているので、信頼できる会社と同じようなサービスを提供しています。そのため、悪徳業者だとは気づかずに間違えて依頼してしまう方は少なくありません。
そんな悪徳業者に誤って依頼してしまうと高額な料金を請求されるだけでなく、最悪の場合は機密性の高いデータや個人情報が盗まれてしまう危険性があります。そのため、悪徳業者に誤って依頼しないためにも、見極めるポイントを知っておくことが大切です。
- 相場以上の価格で見積もりを出してくる
- 高い成功率を謳っているのに実績・事例を公開していない
- 不安を煽るような言葉を使ってくる
- 質問に対しての明確な回答がもらえない
これらの項目に該当するデータ復旧会社は悪徳業者である可能性が非常に高いです。こうした特徴の確認はホームページや問い合わせなどで確認することができるので、すぐに依頼するのではなく安全性を確かめてから依頼先を確定させましょう。
メーカー修理ならデータを見られる心配はない
データトラブルが発生するとメーカー修理への相談を検討される方は多いと思いますが、メーカー修理であれば保存データを見られることはありません。というのも、メーカー修理のみの対応となっているからです。
つまり、メーカー修理ではデータ復旧を行わないのでデータ見る必要がないのです。しかし、データ復旧には対応していないため復元したいデータがある場合にはメーカー修理に依頼しないようにしてください。
メーカー修理に依頼すると故障したHDDまたはSSDは廃棄されてしまうので、完全にデータを失うことになってしまいます。そのため、データ復旧が必要であればメーカー修理ではなくデータ復旧会社に相談してください。
専用ツールを使えば他人にデータを見られる心配がない
データ復旧が必要な方の中にはさまざまな理由から「どうしてもデータを見られたくない」という方も少なくないはずです。そのような方はデータ復旧会社への依頼以外の方法はないのかと考えているのではないでしょうか?
結論から言うと、自分でデータ復旧を行える専用ツールを使えば、他人にデータを見られることなくデータ復旧が可能です。ここでは、自分でデータ復旧ができる専用ツールについてまとめてみました。
「データ復旧ソフト」を使えば他人にデータを見られない
データ復旧について調べたことがある方であればご存じかもしれませんが、データ復旧にはプロに依頼する方法以外に専用ツールである「データ復旧ソフト」を使うことで、自分で目的のデータを復元することができます。
復旧作業は自分で行うので他人にデータを見られる心配がなく、情報漏洩の危険性もありません。また、いつでもデータ復旧が可能なので、急なデータトラブルにも早急に対応することができるといったメリットもあります。
そんなデータ復旧ソフトには有料版だけでなく手軽に利用できるフリーソフトもあります。無料でも有料版に劣らないソフトはたくさんあるので、コストが気になる方でも安心して利用できるでしょう。
注意点としては、インストールする前に対応OSとメディアを確認すること。ソフトの多くはWindowsには対応しているものの、Macに対応しているソフトは少ないです。対応メディアに関してもHDD対応のものは多いですがSSDに対応しているものは少ないので、必ず事前に確認しておきましょう。
場合によってはデータ復旧に失敗することがある
データ復旧ソフトの利用は手軽に利用できる、保存データを他人に見られないといったメリットはありますが、場合によってはデータ復旧に失敗してしまうことがあります。原因はさまざまなものがありますが、確実に復旧できる保証はないということを理解した上で使用しましょう。
また、復旧に失敗したからといって繰り返し復旧作業を行うと、機器の状態が悪化してプロでも復旧が困難な状態になる可能性があります。そのため、どうしても復元させたいデータがある場合には失敗した時点でプロに相談する、そもそも最初からデータ復旧会社を利用することをおすすめします。
物理的に故障している記憶装置には利用できない
データトラブルの原因には大きく分けて「論理障害」「物理障害」の2つに分類され、データ復旧ソフトが利用できるのは論理障害のみとなっています。物理障害が発生しているHDDやSSDには使用してもデータ復旧はできませんし、かえって障害を悪化させてしまい復旧不可能な状態になりかねないので注意しましょう。
データ復旧は信頼性の高い会社に依頼しよう!
信頼性の高いデータ復旧会社であれば、保存データは見られてしまいますが確認程度で全てを見られる心配はなく、徹底したセキュリティ管理で情報漏洩の危険性もありません。また、プロに依頼すれば確実なデータ復旧が期待できるので、どうしても復元したデータがある場合でも安心です。
とはいえ、数あるデータ復旧会社の中から信頼できる依頼先を探すのは難しいと考えている方は多いはずです。そのような方は、DRAJ加盟企業の中から選ぶことをおすすめします。悪徳業者撲滅を目的とした活動を行っていますし、高品質なデータ復旧サービスの提供を行っているので、確実なデータ復旧を求めている方はDRAJ加盟企業から依頼先を選んでみてください。