Raidを比較。機能、耐久性、速度で一番優れているのは?

Raidを比較。機能、耐久性、速度で一番優れているのは?

1つではなく複数のHDDを搭載することで、データを安全に保存することができる「Raid」。保存容量の拡大もできるため、パソコンの容量が少なくて保存できないデータや、大きな容量を使ってしまう動画や音楽データなどの保存に利用される方が増えています。

ですが、一般的に使われているものは5種類あって、各Raidによって基本的な性能が異なります。今回は、よく利用されるRaidをレベル別に比較してみました。その中で「機能」「耐久性」「速度」が一番優れているRaidもご紹介していますので、ぜひ参考にして自分の目的に合ったレベルの機器を使ってみてください。

Raidの基本的な機能って?知っておきたい3つのポイント

そもそも、「Raid」にはどういった機能があるのかを、みなさんは知っていますか?基本的な機能を知っていなければ、比較結果を見ても疑問だらけになってしまうことでしょう。どんなものでも基本をしていなければ効果的に活用できないので、Raidに関する知識が浅いという方は、知っておいた方が良いでしょう。

そんなRaidの基本的な機能を知ってもらうために、3つのポイントに分けてまとめてみました。それでは、それぞれのポイントを一つひとつ見ていきましょう!

複数のHDDを組み合わせて作られた記憶媒体

Raidとは、簡単にいうと複数のHDDを組み合わせて作られた外付けの記憶媒体のことです。本来であれば1つの機器に1つのHDDが搭載されていますが、Raidは1つの機器に2つ以上のHDDが搭載されていています。

気になるデータ保存の仕組みですが、1つのデータをそれぞれに保存するため、HDDを4つ搭載していればそれら全てに同じデータが保存されます。そのため、本来であればHDDが故障すれば消滅してしまうデータも、他のディスクから取り出すことができるので、データ復元が可能となっています。

ですが、Raidには複数のレベルがあり、それぞれで耐久性が異なります。Raidレベルによっては、「〇つ以上のHDDが故障すると起動できない」といった耐久性の違いがあります。そのため、エラー通知が届いたときはできるだけ早めに対処することが、大切なデータを守ることに繋がるでしょう。

一般的に使われるRaidレベルは5つある

Raidレベルにはさまざまな種類がありますが、一般的に使われている種類には「Raid0」「Raid1」「Raid5」「Raid6」「Raid10」の5つあります。この他にもRaid2や3といったレベルも存在していますが、ご紹介した5種類以外は使用されることが非常に少ないといわれています。

ちなみに、それぞれのレベルはRaid同士を組み合わせて作られたもので、単体の欠点を補い機能を向上させることができています。また、レベルが高い方が高性能だと思われがちですが、実際はレベル=機能性ではありません。

そのため、自分の目的に合ったRaidを導入するのであれば、それぞれの基本性能や特徴を把握しておくことが大切です。一般的に使われているレベルの種類については後ほどそれぞれの比較でご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

障害によるデータトラブルが起きても復旧可能

Raidはデータを記録するHDDを複数使用しているので、通常の外付けHDDに比べて障害によるデータトラブルが起きても復元することができます。ですが、上記でもお伝えした通り、HDDが故障しても問題なく使用できる数はRaidレベルによって異なります。

また、障害によってカバーできる機能はHDDに起きたトラブルのみなので、ウィルスによるデータの破損や停電による機器への衝撃で消えたデータは復元不可能となります。

そのため、大切なデータを確実に守りたいという方は、Raidだけでなく他の記憶媒体にもデータのバックアップを取っておくと良いでしょう。さらに、万が一に備えてデータ復元の手順は事前に調べておくことをおすすめします。

よく使用される5つのRaidの基本情報を比較

よく使用される5つのRaidの基本情報を比較

上記ではRaidの基本的な機能についてご紹介していきましたが、どのようなものなのかおわかりいただけたでしょう。それでは、よく使われている5種類の基本情報をご紹介しつつ、それぞれの性能を比較していきたいと思います。

自分の目的に合ったRaidレベルを知ることができれば、満足できる機器を使用することができるでしょう。それでは、5つのRaidレベルの基本情報を一つひとつ見ていきましょう。

Raid0の基本情報

最低でも2つのHDDが必須のRaidで、データの転送速度が速いといった特徴を持っています。他の種類と比較して効率よく利用できるといった利点はありますが、故障する可能性が高く、1つでもHDDが故障してしまうと利用できなくなってしまいます。また、故障するリスクが高く冗長性が劣るといったデメリットがあるため、あまりおすすめのRaidとはいえないでしょう。

Raid1の基本情報

最低でも2つ以上のHDDが必須のRaidで、それぞれに全く同じデータを保存する「ミラーリング」が特徴となっています。データの保存方法はシンプルですが、Raid0に比べて冗長性が向上された種類です。

また、HDDが1つ故障しても利用することができますし、故障したHDDを取り替えて再び構築し直せば通常通り使用することが可能です。しかし、容量が少なくデータの処理速度が遅くなるというデメリットがあるため、信頼性を求める方にはあまりおすすめできないでしょう。

Raid5の基本情報

最低でも3つ以上のHDDが必須のRaidで、冗長性を高めるパリティを作り出し、それぞれのHDDにデータと共に保存するといった特徴を持っています。他のRaidレベルに比べてバランスの取れた機能性を持つといったメリットがあるため、基本的によく選ばれている種類となっています。

しかし、データの読み込み速度が若干劣るため、高速化を求める場合はHDDを増やす必要があります。そのため、コストがかかるといったデメリットがありますが、全体的な機能性を考えるのであればおすすめのRaidといえるのではないでしょうか?

Raid6の基本情報

最低でも4つのHDDが必須のRaidで、Raid5と同じような機能を持っているのが特徴です。ですが、データを保存する際のパリティが二重書き込みとなっているため、障害に強いRaidを求めている方にはおすすめとされています。

しかし、導入コストが高くパリティの二重書き込みによって速度が低下するといったデメリットがあります。そのため、低コストや速度を気にされる方の場合は、他のRaidレベルを検討した方が良いかもしれません。

Raid10の基本情報

最低でも4つのHDDが必須のRaidで、Raid0と1の機能を合わせることで、それぞれの弱点を補っているのが特徴です。仕組みとしてはミラーリング機能を使っているため、比較的にシンプルな仕組みとなっていて、HDDの故障が2つまでなら問題なく使用できます。

しかし、HDDが4つ必要なことから導入コストが高く、利用効率が他のRaidに比べて劣っているといったデメリットがあります。機能性としては問題ありませんが、コストや利用効率を考えている方は、他のRaidレベルとよく比較して選ぶことをおすすめします。

「機能」「耐久性」「速度」に一番優れているのはRaid5

「機能」「耐久性」「速度」に一番優れているのはRaid5

それぞれのレベルについて基本情報を元に比較してみたところ、「機能」「耐久性」「速度」の3つに一番優れているのはRaid5となっています。個々の機能性を見ればRaid5よりも優れているものは他にありますが、性能のバランスが取れているのはRaid5だけとなっています。

HDDを増やせば容量が増える便利な「機能」、HDD1つの故障であれば使用可能な「耐久性」、ブロック分けによってデータを保存することでスピーディに作業できる「速度」。これら3つの性能全てに優れたRaidを求めるのであれば、ぜひRaid5を選んで使ってみてください。

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