Raid5やRaid6の違いは?レベルごとにスペックや機能は違うの?

Raid5やRaid6の違いは?レベルごとにスペックや機能は違うの?

外付けHDDの「NAS」はどのようなものか、みなさんは知っていますか?複数のHDDを使いRaid構成によって作られた記憶媒体で、無線で利用できるため利便性が高く利用者が増えています。

 

そんなNASにはいくつものRaidレベルが存在するため、どのレベルの機器を購入するかを悩んでいる方は多いのではないでしょうか?今回は、そんなRaidレベルごとのスペックや機能について、「Raid5」「Raid6」にスポットを当ててみました。

 

基本的によく使われているRaid5、同じようなスペックと機能を持ったRaid6の2種類の基本情報を調査して、それぞれの違いについてまとめてみました。Raidについて知りたい方、NASの購入を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

そもそも「Raid」ってどんなもの?

そもそも「Raid」ってどんなもの?

外付けHDDの一種と呼ばれている「NAS」を知っている方は多いですが、その機能の一つとなる「Raid」がどのようなものかはご存知ですか?通常の外付けHDDは1つの機器に1つのHDDが内蔵されています。

 

しかし、NASの場合は1つの機器に複数のHDDが内蔵されており、このような構成は「Raid構成」と呼ばれています。ここでは、まずはRaidについて基本的な機能を理解するために、4つのポイントをまとめてみました。それでは、Raidについて一つひとつ見ていきましょう。

 

複数のHDDを1つにまとめた記憶媒体

Raidとは複数のHDDを1つにまとめた記憶媒体のことで、それぞれのHDDに同じデータを同時に保存することができる構成となっています。本来であれば1つのHDDに1つのデータを書き込むのが一般的な構成なので、万が一故障してしまった場合は保存してデータを失ってしまうことになります。

ですが、Raidであれば1つのデータを複数のHDDに保存しているため、1つや2つの故障程度であれば簡単にデータを復元することが可能です。つまり、大切なデータを失う確率が大幅に減少するため、安全に保存・管理することができるようになっています。

通常の外付けHDDに比べて容量が大きい

データを書き込むためのHDDの数が多いため、通常の外付けHDDに比べて容量が大きくなっています。そのため、パソコンの容量を圧迫しがちな動画や画像の保存はもちろん、全データのバックアップなどの使用におすすめです。

他にも、音楽データや録画した好きな番組の保存も可能なので、プライベートや仕事に限らず、さまざまな目的に利用することができます。ちなみに、Raid構成となるNASは無線で利用できますし、データの共有も可能となっています。

大容量で便利に活用することができるため、企業でも取り入れているところが増えつつあるようです。仕事で使うデータの量はかなり多くなると思うので、外付けHDDの利用に比べて作業効率をアップさせることができるでしょう。

データ処理にかかる負担を軽減して高速化できる

データの保存先が複数に分かれているため、1つのHDDにかかるデータ処理の負担を軽減させることができます。そして、負担が減ることで処理速度を高速化することができるため、スピーディにデータの保存・移行が可能です。

また、使用するHDDの数を増やせば、さらに負担の軽減と処理速度をアップさせることが可能。これは今回のテーマとなっているRaid5や6にも共通していえる機能なので、用途に合わせて数を調整すると効果的に利用できるでしょう。

物理障害から大切なデータを守ることが可能

Raidの特徴でもありメリットともいわれているのが、物理障害から大切なデータを守ることができることです。上記でもお伝えしましたが、搭載されているHDDが全て故障しない限り、全てのHDDに同じデータが保存されているためデータ復元が可能となっています。

そのため、専門業者にデータの取り出しを依頼する手間や費用などが不要となります。物理障害の場合は重症の場合データ復元ができない場合がありますが、Raidであれば大切なデータを高確率で守ることができます。

 

Raid5のスペックは?基本性能と特徴まとめ

Raid5のスペックは?基本性能と特徴まとめ

Raid5は一般的に使用されることの多いRaidレベルですが、どのようなスペックとなっているのでしょうか?使用されている方の中には、おすすめされたからという理由で、よくわからずに購入した方もいることでしょう。

ここでは、Raid5のスペックについてまとめてみました。基本性能や特徴なども合わせてご紹介していきますので、新たに購入される方、または買い替えを検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

3つ以上のHDDを使った記憶媒体

Raid5は最低でも3つ以上のHDDを使った記憶媒体で、データをブロック分けし、それぞれのHDDに分散して保存する仕組みが特徴です。さらに、データの誤りを補正する役目を持ったパリティも同時に作り出し、同じくそれぞれのHDDへと保存される仕組みとなっています。

また、パリティが作り出されることで冗長性をアップさせるだけでなく、処理にかかる負担を軽減させることができます。そのため、一般的に選ばれることが多く、NAS利用者の多くはRaid5を使用されている方が多いといわれています。

HDDが1つ故障した程度ならデータ復元が可能

内蔵されたHDDの故障が1つ程度であれば、データの復元が可能となっています。エラーのお知らせは届きますが、パソコンが起動できない、データ保存の際にサーバーが利用できないといったことがないため、そのまま作業を続けることができます。

故障したHDDは新品との交換を行い、リビルドを行うことで正常な状態に戻すことが可能です。故障しても自分で対処することができるので、交換やリビルドの方法さえしていれば問題なく使用できるでしょう。

読み出し速度が速くスムーズに作業できる

保存するデータはブロック分けして全て同時に処理が行われるため、速度が速くスムーズに作業を行えます。また、使用するHDDの数を増やせば、さらに処理速度を高速化させることが可能です。

ちなみに、最低限使用する3つの状態だった場合、処理速度が遅く感じる場合があるようです。そのため、作業効率を考えるのであれば、4つ以上のHDDを使用した方が、ストレスを感じない作業ができるでしょう。

 

Raid6のスペックは?基本性能と特徴まとめ

Raid6はRaid5と似たような機能を持っているため、どのような違いがあるのかを知らない方は多いでしょう。ここでは、そんなRaid6のスペックについて、基本性能や特徴についてまとめてみました。それぞれの違いについて知っておけば、自分に合った機器を選ぶことができるので、ぜひ参考にしてみてください。

4つ以上のHDDを使った記憶媒体

Raid6は最低でも4つ以上のHDDを使った記憶媒体で、Raid5と同じくデータをブロック分けしてそれぞれのHDDに分散して保存する仕組みが特徴です。また、処理にかかる負担の軽減やパリティを作り出すといった機能も同じ仕組みとなっています。

パリティの二重書き込みで障害に強くなっている

Raid5と似たような仕組みとなっていますが、作り出したパリティの書き込みに違いがあります。Raid6の場合、保存データにパリティの二重書き込みを行い、耐障害性の効果を高めることができます。そのため、障害に強く大切なデータをしっかりと守りたい方は、Raid6の方がおすすめでしょう。

2つまでの故障であればデータ復元が可能

Raid6であれば、HDDの故障が2つまでであれば問題なく使用できます。Raid5の故障時と同じく、エラーのお知らせが届き、作業に支障をきたす心配はありません。ですが、そのまま使用し続けるのは正常なHDDの故障の原因にもなるため、故障に気づいた場合は早めに改善しておきましょう。

速度はRaid5に比べて若干劣っている

読み出し速度はRaid5に比べて若干劣っているため、少し遅く感じる可能性があります。ですが、極端に速度が遅いというわけではないため、特にこだわりがなければ問題なく使用することができるでしょう。ちなみに、使用するHDDを増やせば速度を速めることが可能なので、コストはかかりますが改善することは可能です。

 

どちらも基本性能やスペックに大きな差がない

今回はRaid5とRaid6のスペックの違いについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?特に大きな違いはありませんが、最低でも必要なHDDの数やパリティの機能など、細かい部分に違いがあります。そのため、特にこだわりがなければどちらを使用しても問題ないといえるでしょう。

しかし、障害に強いRaidレベルを使用したい方であれば、Raid6を選ぶことをおすすめします。パリティの二重書き込みによって障害に対する性能がRaid5に比べて高いので、大切なデータをしっかりと安全に守りたい方は、Raid6を選んでみてはいかがでしょうか?

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